
Allergy treatment
アレルギー
保険診療 /
あおい皮フ科クリニック南阿佐ヶ谷駅前院のアレルギー治療
アレルギーは、異物から体を守るための免疫反応のひとつで、体に害のないものに対しても過剰に反応している状態の事をアレルギーといいます。
アレルギーになりやす子供が成長する過程で、異なるアレルギー症状が次々と現れたり併発したりすることを特に「アレルギーマーチ」と呼んでいます。
これは、アレルギー反応がまるで行進しているかのように変化する様子から名付けられました。

アレルギーは自己免疫性疾患を含むこともあり、抗原やアレルゲンに基づいて四つの型に分類されます。
診断には視診と問診が重要で、各種検査も役立ちます。
Ⅰ型アレルギー
即時型のアナフィラキシー反応のことです。
肥満細胞というアレルギーに関わる細胞からヒスタミンやロイコトリエンなどの化学物質が出され、アレルゲン物質と接触後5-15分という短時間で反応を起こします。
これらの化学物質は血管透過性を高める(血管内の物質が血管の外に漏れ出る)ため、組織内でむくみが起き、好酸球という白血球の一種が誘導され、
鼻水や痒み、蕁麻疹、喘息、血圧低下を伴うショック症状を引き起こします。
肥満細胞の表面にはIgEという抗体が結合しており、アトピー性皮膚炎の病態の一部にも関与します。
*抗体とは、病原菌や抗原(アレルゲン)にくっついて、感染を防いだり、毒性を中和したりするタンパク質です。
免疫グロブリンと呼ばれ、5種類存在します。
Ⅱ型アレルギー
抗原(アレルゲン)に対して抗体が産生され、細胞障害性T細胞やマクロファージという免疫細胞が関与するアレルギー反応です。
水疱性類天疱瘡、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病、TEN型薬疹、血液型不適合輸血などが挙げられます。
Ⅲ型アレルギー
免疫複合体(抗原と抗体が結びついたもの)が血管や組織に沈着することで、それを取り除こうとする反応が起こり、組織が傷ついて引き起こされるアレルギー反応です。
皮膚小血管性血管炎や血清病、糸球体腎炎、ループス腎炎などがあります。
Ⅳ型アレルギー
遅延型のアレルギー(細胞性免疫反応)です。
抗原を認識するT細胞という免疫担当細胞が関与し、一度目の暴露では敵とみなした抗原を記憶する細胞を作り、その抗原と次に出会った際に素早く対応できるようにします(感作)。
二度目以降の暴露時には記憶細胞が働き、48時間をピークに炎症が起こします。
Ⅰ型(即時型)に5-15分よりも遅い反応のため、Ⅳ型アレルギーは遅延型と呼ばれます。
ツベルクリン反応やアレルギー性接触皮膚炎、移植片対宿主病などが挙げられます。
日常診療で接する機会の多いアレルギーはⅠ型とⅣ型です。
治療法
治療法は抗ヒスタミン薬の内服や、ステロイドを含む外用剤が基本です。
慢性特発性蕁麻疹やアトピー性皮膚炎、季節性のアレルギー性鼻炎には生物学的製剤のデュピクセント®、ゾレア®、ミチーガ®などが適応であり、当院で対応しております。
ダニアレルギーと杉アレルギーによるアレルギー性鼻炎に関しては、舌下免疫療法というものがあります。
こちらは、毎日アレルギー物質を舌の下において反応させ、体のアレルギー反応を徐々に慣らして減らしていく治療法です。当院では舌下免疫療法も行っております。
検査法
アレルギーの検査法について、Ⅰ型アレルギー(即時型)では、血液検査、皮膚上で反応の有無を見るスクラッチテスト、プリックテスト、皮膚内に抗原を注射する皮内テストがあります。
Ⅳ型アレルギー(遅延型)では、パッチテストや皮内反応の中でも結核アレルギーの有無を調べるツベルクリン反応などがあります。
金属アレルギーの検査はパッチテストで行います。血液検査では判明しません。
当院ではⅠ型アレルギーの血液検査(7歳以上の静脈採血、または幼少期から可能な指先で検査するイムノキャップ法)と
Ⅳ型アレルギーに対するパッチパネル版を使用したジャパニーズスタンダードアレルゲン(下記)の検査が可能です。
金属に関しては、金属に特化したパッチテストは行っておらず、ジャパニーズスタンダードアレルゲンに含まれる4種類の金属(ニッケル、クロム、金、コバルト)についての検査が可能です。
パッチテストは、汗をかく暑い季節には行えません。
パッチパネル版を貼付後、テープで密封した後、48時間後と72時間後の2回判定を行います。
金属の中でも、特に金のアレルギー反応の有無を調べるためには、さらに1週間後、4週間後にも判定が必要です。
パッチテストにより新たにアレルギーが起こる可能性もあり、注意が必要です。
検査をご希望の場合は、しっかりと説明を行いますので、ご相談ください。
(当院院長は、日本皮膚免疫アレルギー学会 パッチテスト・プリックテスト 2018奈良ハンズオンセミナーの所定の課程を修了しています。)



(引用:佐藤製薬株式会社パンフレットより)
監修医師
あおい皮フ科クリニック南阿佐ヶ谷駅前院 院長
つつみ みどり