ポテンツァの効果とは?持続期間や副作用も解説

ポテンツァの効果は、ニキビの改善やしわ、たるみ、肝斑に至るまで多岐にわたります。痛みの少ない治療であり、ダウンタイムも短いことから、すぐにでも治療を受けたい人は多いでしょう。
そこで本記事では、ポテンツァの効果を症状別に解説するほか、効果の持続時間や副作用も解説します。
ポテンツァとは
ポテンツァは、マイクロニードルというごく細い針と高周波エネルギーを活用した美容治療です。マイクロニードルで傷をつけた肌に薬剤を染み込ませ、高周波の熱を照射して肌に起こるさまざまな不調を改善します。
他の美容治療と比べて痛みが少なく、ダウンタイムも短いため、できるだけ時間をかけずに肌の状態をよくしたい人におすすめです。
【症状別】ポテンツァの効果

肌のトラブルといえば、ニキビやシワ、たるみ、肝斑、赤ら顔など多岐に渡ります。ポテンツァは、こうした肌のトラブルの改善に役立つ治療法です。ここでは、症状別にポテンツァの効果を解説します。
毛穴
ポテンツァは、毛穴が開いて目立つといった悩みを抱えている人にも効果的です。例えば、Tゾーンや小鼻の周りなどで皮脂が過剰に分泌され、毛穴が開いてしまう人は多いでしょう。ポテンツァ治療を行えば、コラーゲン生成が促進されて毛穴が引き締まります。
ただし、毛穴の引き締め効果を得るには、ポテンツァ治療を3〜5回程度受けたほうがよいでしょう。また、初回の施術から効果を感じられますが、コラーゲンが生成される時間を踏まえると、最終的な効果が出るのは数ヶ月後です。
ニキビ・ニキビ跡
ニキビやニキビ跡も、多くの人を悩ませる肌トラブルのひとつです。ポテンツァ治療では、マイクロニードルと高周波エネルギーが皮脂腺に直接影響して、過剰な皮脂の分泌を抑えます。また、高周波エネルギーは炎症反応を抑えるのにも役立つため、ニキビの改善にも効果的です。
さらに、肌に凹凸を残すニキビ跡も、コラーゲンの生成を促進することで改善できるため、長年クレーター状の肌に困っていた方にもおすすめの治療法でしょう。
軽度ニキビであれば、一回のポテンツァ治療でも効果を発揮しますが、慢性ニキビやニキビ跡の治療の場合は3〜5程度の施術を推奨します。
シワ・たるみ
ポテンツァ治療では、肌の真皮層に細かな傷をつけて、自然に治癒するプロセスを刺激します。そのうえで、高周波の熱を照射してコラーゲン繊維を収縮させるため、新たなコラーゲンやエスラチンの生成を促進することが可能です。
その結果、皮膚が引き締まり、加齢によるたるみやシワの改善につながります。また、ポテンツァ治療が作用するのは表皮だけではなく、深い層にも直接働きかける点も特徴です。これにより、シワやたるみの根本原因にアプローチし、肌の弾力アップも期待できます。
シワ・たるみの改善には、3〜5回程度の施術が推奨され、継続治療によって継続して効果が得られます。
肝斑
肝斑とは、頰や額、鼻の下、顎などにできる褐色の色素沈着です。左右対称に現れる点が特徴で、女性に多く見られます。シミの一種として分類されますが、ホルモンバランスの乱れやストレスなどでも発生しやすく、慎重に治療することが大切です。
肝斑治療には、レーザー治療やケミカルピーリングのほか、ポテンツァも効果を発揮します。肝斑は通常のシミとは異なるため、刺激を与えすぎないことが大切です。必ず、専用の器具や薬剤で治療をするクリニックを選びましょう。
赤ら顔
頰や鼻、顎などが赤みを帯びることを「赤ら顔」と呼びます。敏感肌や血管の拡張が原因とされ、酒さや皮膚炎などが影響するケースも少なくありません。
ポテンツァ治療を施すと、肌の奥深くでコラーゲンやエラスチンの生成を刺激し、拡張していた血管を収縮できます。赤ら顔は非常にデリケートなトラブルであり、医師に相談したうえで正しく治療を受けるようにしてください。
ポテンツァの症例と料金相場
以下の写真は、ポテンツァ施術の前後の様子を示したものです。

料金相場
ポテンツァの料金は、クリニックごとの方針や施術部位によって変わります。以下の表は、施術内容ごとの費用です。
施術内容 | 施術範囲 | 料金 |
---|---|---|
薬剤導入 | Mc Coom 全顔 | 88,000円 |
Mc Coom 両頬 | 77,000円 | |
BENEV 全顔 | 77,000円 | |
BENEV 両頬 | 71,500円 | |
ヒアルロン酸 全顔 | 71,500円 | |
ヒアルロン酸 両頬 | 66,000円 | |
肝斑・酒さ・肌質改善 | 全顔 | 55,000円 |
両頬 | 44,000円 | |
ダイアモンドチップ(タイトニング) | 44,000円 | |
ニキビ・面皰・汗管腫 | 10個まで | 16,500円 |
20個まで | 24,200円 | |
30個まで | 29,700円 |
施術部位を限定して受けたい場合は、部分的な料金設定を行っているクリニックを選ぶと良いでしょう。
ポテンツァの注意点
施術後のダウンタイムは、赤みやむくみ、内出血などの症状が現れることがありますが、軽度なものがほとんどです。また、効果は永久ではなく、継続的な治療が必要です。特に、ニキビ跡やシミの治療では複数回の施術が必要となる場合もあります。
さらに、妊娠中や特定の疾患を持つ方は施術を受けられない場合があるため、事前に医師と相談しましょう。
ポテンツァの効果の持続期間
ポテンツァ治療を受けるにあたって、どれくらい効果が持続するか気になる方も多いでしょう。続いては、ポテンツァの効果が現れるまでの時間を踏まえて、持続する期間を解説します。
効果が現れるまでの期間
ポテンツァの効果が現れるまでの期間は、肌のトラブルによって異なります。例えば、小じわや肌のたるみなどは、施術から1週間程度で改善し始めるケースが多いでしょう。また、毛穴が目立っていた場合も、引き締め効果を感じる人が増える時期です。
4〜6週間くらい経過すると、ニキビ跡もきれいに治り始めます。そして、最大限にポテンツァの効果が感じられる時期は、施術から2〜3ヶ月後です。この時期にコラーゲンの生成がピークに達するため、肌が滑らかになり、赤ら顔の改善も期待できます。
効果が持続する期間
一般的に、ポテンツァの効果は長く持続するといわれています。最低でも1ヶ月、長い場合は3ヶ月程度持続することも多いでしょう。ただし、初めてポテンツァ治療を受ける場合は、効果が短くなる傾向にあります。
より長く効果を得るためには、1〜2ヶ月に1回程度の頻度で継続的に施術を受けたほうがよいでしょう。
ポテンツァの効果を持続させるポイント

ポテンツァの効果は、施術後の行動によっても大きく変動します。ここでは、効果を持続させるためのポイントを5つ解説します。
施術後は安静にする
ポテンツァの効果を持続させるには、施術後に安静な状態を保つ必要があります。そもそも、ポテンツァ治療では、肌に傷がついたデリケートな状態です。また、肌のバリア機能も低下しており、外部からの刺激に対して過剰に反応する恐れがあります。
こうした肌の炎症状態を沈静化させるためにも、できるだけ激しい動きは避けましょう。そのほか、紫外線や摩擦、化学的な刺激などに注意しましょう。肌の回復を促すには、質のよい睡眠が不可欠です。就寝前は、パソコンやスマートフォンの使用をやめて、リラックスモードに切り替えましょう。
保湿ケアをする
ポテンツァの治療後は、保湿ケアの徹底が欠かせません。丁寧な保湿ケアによって、肌のバリア機能を速やかに回復させられます。その結果、施術の効果が最大限に発揮され、長く持続することも期待できるでしょう。
保湿をするタイミングは、朝夕がベストです。特に、夜は肌が再生する時間帯であり、たっぷりと保湿するように留意しましょう。化粧水を塗ってから、クリームやオイルで蓋をすると効果的です。
紫外線対策をする
ポテンツァ治療をしたばかりの肌は、非常に敏感で無防備な状態です。そのため、紫外線の影響を受けやすく、紫外線対策を怠ると効果が半減するほか、色素沈着を引き起こす恐れがあります。
ポテンツァの効果を持続させるには、徹底した紫外線対策が不可欠です。日焼け止めを使用する際は、SPF30以上、PA+++以上のタイプを選びましょう。また、アルコールや香料が含まれていない刺激の低いアイテムを使うことも大切です。
そのほか、つばの広い帽子や日傘、UVカットの服を着用するのもよいでしょう。加えて、外出時間にも留意し、紫外線が強い10時〜14時ごろは避けたほうが無難です。
症状にマッチする手段を選ぶ
ポテンツァ治療では、目的によって使用する針の長さが異なります。例えば、毛穴の開きやてかりは、肌の浅い層に働きかける必要があるため、針の長さも0.5mm〜1.0mm程度と短めです。
一方で、真皮深層に作用してコラーゲンやエラスチン生成を促進させる必要があるシワやたるみの改善には、2.5m程度の長い針を使用します。
そのほか、薬剤も症状にマッチするものを選ぶことが大切です。導入できる薬剤は複数ありますが、ポテンツァでは専用のMcCoomという薬剤が最も効果的です。
使用する針の長さや薬剤が症状に合っていないと、効果が半減して長続きしない可能性があるため注意しましょう。
実績豊富なクリニックを選ぶ
ポテンツァ治療の効果を最大限に引き出すには、実績豊富なクリニックを選ぶことが大切です。
近年、ポテンツァ治療は広く注目されており、多くのクリニックが手がけるようになりました。しかし、クリニックによっては実績が乏しく、求める効果が得られない恐れがあります。アフターケアが充実しているか、費用や施術内容は適切かどうかなどをチェックすることをおすすめします。
ポテンツァの効果が得られない理由
ポテンツァ治療を受けたにも関わらず、効果が得られない場合は何かしらの理由があります。ここでは、ポテンツァの効果が得られない主な理由を4つ解説します。
施術してから間が空いていない
ポテンツァ治療をして、コラーゲンが生成されるまでにはある程度の時間がかかります。そのため、施術をした当日や数日後に効果が得られる可能性は低いでしょう。
一般的に、ポテンツァの効果が顕著に現れ始める時期は、施術から2〜4週間程度経過した頃です。また、最大限に効果が現れるためには、3〜6ヶ月要することもあります。
効果が出ないからといって焦るのではなく、ターンオーバーが促進される時期を待ちましょう。
施術を一回しか受けていない
ポテンツァの施術回数が少ない場合も、思うような効果が得られないと感じることがあります。特に、シワやたるみ、ニキビの改善などを希望する場合、3〜5回程度施術を受けたほうが効果的です。
施術する回数は、ポテンツァ治療を受ける目的によって異なります。確実に効果を得るためにも、担当する医師と相談して最適なプランを提示してもらいましょう。
肌の症状に適した手法を使っていない
ポテンツァ治療で使う針の長さは、肌の症状によってさまざまです。前述したように、肌の浅い層に働きかける必要がある毛穴の開きには、短めの針を使います。一方で、シワやたるみは真皮層に作用する必要があり、針の長さも長めです。
また、薬剤もそれぞれの症状に合わせなければならず、適した手法を使っていない場合は効果が現れない可能性があります。効果を最大限に発揮するためにも、適切な手段が使われていることを確認しましょう。
アフターケアを怠った
ポテンツァ治療の効果が持続する期間は、症状や肌の状態などによって異なります。また、個人差もあるため、必ずしも他の人と同じ期間、効果が持続するとは限りません。
特にアフターケアを怠った場合、想定よりも持続期間が短くなる恐れがあるため注意しましょう。紫外線対策や保湿などを徹底して行い、持続期間を長持ちさせることが大切です。
まとめ
ポテンツァ治療は、他の美容治療と比べて傷みが少なく、ダウンタイムが少ない点が魅力です。また、治療目的によっては、比較的早い段階で効果が得られる可能性があります。
例えば、小じわや肌のたるみなどは、施術から1週間程度で効果が出始めるケースも少なくありません。ただし、効果を長持ちさせるには、丁寧なアフターケアが不可欠です。施術後は肌のバリア機能が低下しているので、紫外線対策や保湿をしっかりして、ターンオーバーを促しましょう。
監修医師
あおい皮フ科クリニック 院長
つつみ みどり