ニキビは自費治療で治せる?費用の目安や施術の種類、注意点を解説

ニキビは思春期だけでなく、大人になってからも繰り返し悩まされることが多い肌トラブルです。なかなか治らず、毎日のスキンケアに苦労している方は多いかもしれません。
保険診療では塗り薬や内服薬による基本的な対処が中心となりますが、それだけでは十分な改善が得られない場合があります。ピーリングや美容注射、内服薬などの自費治療を取り入れることで、より専門的で肌質や症状に合わせた効果的なアプローチが可能になります。
本記事では、ニキビに対する自費診療に関して、治療法や費用、注意点などを詳しくご紹介します。
ニキビに対する自費治療とは

ニキビは皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まり、アクネ菌の繁殖などさまざまな要因が重なって発生する肌トラブルです。保険診療での塗り薬や飲み薬によりほとんどの症状は改善しますが、それでも難治なケースがあります。
そのような場合に検討されるのが「自費治療」です。自費治療とは、健康保険の適用外となる治療法を指し、自由診療とも呼ばれます。費用は全額自費負担ですが、医師が患者様の肌状態に合わせて幅広い治療選択肢を提案できるメリットがあるのが特徴です。
一般的には、ピーリングやレーザー治療、注射・点滴など多彩なアプローチでニキビやニキビ跡にアプローチします。あおい皮フ科クリニック南阿佐ヶ谷駅前院でも、患者様一人ひとりの肌状態を細かく診察し、保険診療だけでは不十分な場合や、より早く症状を落ち着かせたいなどの要望がある方に対して自費診療を行っています。
ニキビは放置していると、炎症が長引き、クレーター状の凹みや色素沈着が残る恐れもあるため、早期に適切な治療を選択することが大切です。
保険診療と自費診療の違い
ニキビ治療には「保険診療」と「自費診療」の2つの選択肢があります。保険診療は、健康保険の適用により自己負担が軽く、通院しやすいのが特徴です。抗生物質の内服や塗り薬、漢方薬などによって、炎症を抑え、症状を改善する効果が期待できます。多くの方は保険診療で十分な治療効果を得られます。
一方で、ニキビ跡の改善や、保険診療では対応が難しい重度で再発を繰り返すニキビに対しては、「自費診療」を併用することで、より高い効果が見込める場合もあります。ケミカルピーリングや美容注射など、肌質の改善や再発予防まで見据えた治療が可能です。
それぞれの治療法には特徴があるため、ニキビの状態や悩みの深さに応じて、医師と相談しながら適切に選ぶことが大切です。
自費診療を検討すべきタイミング
ニキビが長期間にわたり治まらない場合や、保険診療の範囲で処方された塗り薬や内服薬を使用しても十分な効果を感じられない場合が、自費診療を前向きに検討するタイミングとして挙げられます。
とくに、同じ箇所に繰り返しニキビができたり、炎症が長引いたりしている場合は、一般的な治療だけでは改善が難しくなることが多いです。
また、ニキビが治った後に赤みやクレーター、色素沈着の跡が目立つ場合には、保険適用の治療では対応が難しくなるケースも珍しくありません。時間が経過するほど改善しにくくなるため、早めに自費診療を取り入れることでニキビ跡の悪化を防ぎやすくなります。
さらに、大切なイベントを控えている場合や仕事の都合で人前に出る機会が多いときなど、短期間で症状を落ち着かせたいと考える方にも自費診療は効果的です。医師による丁寧なカウンセリングを受けることで、肌状態や生活習慣に合わせた最適な治療プランを提案してもらえます。
結果的に、より短い期間で目に見える改善が期待できるでしょう。
自費治療で行うニキビ施術の種類
あおい皮フ科クリニック南阿佐ヶ谷駅前院では、ニキビやニキビ跡の状態に合わせて複数の施術メニューを用意しています。代表的なものとしては、ポテンツァ、ケミカルピーリング、美容注射・点滴、内服薬(自費)などが挙げられます。以下に、それぞれの施術概要と特徴をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ポテンツァ
ポテンツァは、マイクロニードルと高周波(RF)を組み合わせた美肌治療です。真皮層に直接アプローチすることで、クレーター状のニキビ跡や赤み、毛穴の開きなどに高い効果が期待できます。皮膚に極細の針を挿入し、RFを照射することでコラーゲンやエラスチンの生成を促し、肌の再構築を図ります。ダウンタイムは軽度で、赤みやほてりが一時的に出る程度です。症状に応じて1カ月おきに複数回の施術を行うことで、段階的な肌質改善が可能になります。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、薬剤を肌に塗布することで古い角質を除去し、ターンオーバーを促進する施術方法です。過剰な角質や皮脂汚れを取り除くことで毛穴詰まりを解消し、ニキビの改善や予防に役立ちます。
施術時間は比較的短く、ダウンタイムも少なめです。施術回数は肌の状態により異なりますが、月1〜2回のペースで継続することで効果を実感する方が多いです。あおい皮フ科クリニック南阿佐ヶ谷駅前院では刺激の少ない薬剤を使用し、敏感肌の方にも配慮した方法を提案しています。
美容注射・点滴
ニキビや肌荒れが慢性的に続く場合、内側からのアプローチとして美容注射や点滴が選択されることがあります。ビタミンや抗酸化成分などを補給することで、肌荒れの回復を早めたり、ニキビの炎症を抑えたりとサポートが可能です。
ただし、ニキビの原因自体を根本から取り除くものではないため、ピーリングやレーザー治療と組み合わせることで相乗効果が期待できます。
内服薬(自費)
重症ニキビに対して保険診療ではカバーしきれない場合、自費でのお薬を処方することがあります。たとえば、ビタミン剤や漢方薬に加えて、海外で主流となっているイソトレチノインなどです。イソトレチノインは日本では保険適用外の薬剤となるため、自費診療として扱われます。
皮脂分泌を抑える作用が強く、炎症を起こしやすい肌質そのものを改善する可能性がありますが、副作用もあり得るため医師の管理下で服用することが大切です。
ニキビ跡と治療方法

ニキビを放置し、炎症が悪化すると、赤みや色素沈着、クレーターのようなニキビ跡が残ることがあります。こうした跡は見た目の印象に大きく影響するため、早めの対処が重要です。自費診療では、これらのニキビ跡に対しても積極的に治療を行うことができ、肌の状態に合わせたアプローチが可能です。
赤み
ニキビの炎症が治まった後でも、肌の表面や周辺組織にダメージが残っている場合は、赤みが長く続くことがあります。
この赤みは自然に薄れていくケースもありますが、体質や肌状態によっては数カ月経過しても改善しない場合があり、そのまま放置すると、肌全体のトーンが不均一になる場合や、見た目の印象に影響を与えることもあります。
このような場合には、レーザー治療や光治療などの専門的なアプローチが効果を発揮するでしょう。さらに、赤みの程度や肌質に合わせて、ケミカルピーリングを併用することで肌のターンオーバーを促し、より早い改善が期待できます。医師と相談しながら、自分に適した施術を選択することが大切です。
クレーター
クレーター状のニキビ跡は、炎症が真皮層にまで及び、皮膚組織が破壊されることで形成される陥没性の瘢痕です。自然治癒では改善が難しく、放置すると目立つ凹凸が長期間にわたって残るおそれがあります。
こうしたニキビ跡の改善には、「ポテンツァ」が有効です。極細の針を皮膚に挿入しながら高周波エネルギーを真皮層へ直接届けることで、線維芽細胞の活性化やコラーゲン産生を促し、肌の内側から凹凸をなめらかに整えていきます。
症状の程度や肌質によっては、ケミカルピーリングなどの再生治療を組み合わせることで、角質代謝を高めながら表皮と真皮の両面から肌質改善を目指すことも可能です。治療効果を最大限に引き出すためには、医師と丁寧に相談を重ねたうえで、段階的かつ計画的に施術を進めることが重要です。
色素沈着
炎症によってメラニンの生成が活発になったり、紫外線や摩擦などの外部刺激を受けたりすることで、メラニンが肌に沈着しやすくなります。結果的に、ニキビ跡が茶色っぽいシミのように残り、肌全体の印象を暗く見せてしまうことがあります。
色素沈着は自然に薄くなる場合もありますが、時間がかかるため積極的な治療がおすすめです。一般的には、ケミカルピーリングやレーザー治療を組み合わせることで、肌のターンオーバーを促進し、沈着したメラニンの排出をサポートします。
また、日常生活では紫外線対策を徹底し、刺激を与えない丁寧なスキンケアを心がけることが欠かせません。対策を継続することで、色素沈着の進行を防ぎ、より早い改善が期待できます。
施術の流れと通院の目安
自費治療の施術を受ける際は、まず医師によるカウンセリングと診察を行います。ニキビやニキビ跡の状態、普段のスキンケアや生活習慣などをヒアリングし、適切な施術方法を検討します。施術によっては、当日の肌状態や通院スケジュールを踏まえて複数回に分けて行うこともあるので、医師としっかり相談をして進めましょう。
施術後は、肌の回復状態を確認するために数週間後の再診が推奨されるケースが多いです。ケミカルピーリングの場合、月1〜2回の間隔で複数回受けることが効果的とされています。
ニキビが落ち着いてきたらメンテナンス目的でペースを減らすなど、段階的に治療頻度を調整していきます。通院期間は個人差がありますが、おおむね3〜6カ月を目安に継続される方が多いです。
自費治療にかかる費用目安
保険診療で行う治療費とは別に、自費治療を選択する場合は施術費用が追加で発生します。施術の内容や回数により費用は異なりますが、以下は一例です。
施術種類 | 金額 |
---|---|
ケミカルピーリング | 1回 6,600円~ |
美容注射・点滴 | 1回 2,200円~ |
内服薬(自費) | 薬剤により異なる |
上記の費用は施術の内容や使用する薬剤、施術範囲によって変動するため、診察時に医師から詳細な費用を説明してもらうことが大切です。
さらに、複数の施術を組み合わせる場合や回数券などがあるクリニックでは、利用することで、トータルコストを抑えやすくなります。カウンセリングの際には、費用も納得できるまでしっかりと相談しましょう。
施術後の注意点とアフターケア

自費診療による施術を受けた後は、ダウンタイムや肌の赤み、乾燥などが見られることがあります。施術内容や個人差にもよりますが、肌が敏感になっているため正しいアフターケアが欠かせません。
まず、施術当日はできるだけ強い刺激を避け、洗顔やスキンケアはやさしく行いましょう。保湿をしっかり行い、紫外線対策を徹底することで肌の回復をサポートできます。施術直後はメイクが制限される場合もありますが、医師の指示に従ったタイミングで再開するようにしてください。
継続的なアフターケアとして、肌の乾燥を防ぐための十分な保湿や、刺激を与えにくいスキンケアアイテムの使用などが推奨されます。ビタミンCやレチノールなど、ニキビ改善をサポートする成分を含む化粧品の利用も検討するとよいでしょう。
何か気になる症状や肌トラブルがあれば、早めに相談することが大切です。
まとめ
ニキビは改善しても再発することがあり、保険診療だけでは十分に対応できない場合もありますが、自費治療を取り入れることでピーリングや美容注射、内服薬などさまざまな対策が可能です。
ニキビ跡に悩む場合も、赤みや色素沈着に応じた方法を選べるため、長期的な肌トラブルを防ぎやすくなります。
あおい皮フ科クリニック南阿佐ヶ谷駅前院では、保険診療と自費診療を組み合わせ、最適な治療で早期改善を目指しています。自分に合った治療を選び、ニキビの悩みから解放された健やかな肌を手に入れましょう。
監修医師
あおい皮フ科クリニック 院長
つつみ みどり