ポテンツァとハイフの違いは?効果や施術目的を徹底比較!

美容医療でよく耳にする「ポテンツァ」と「ハイフ」。どちらも美肌効果が期待できる施術として人気ですが、「一体何が違うの?」「どっちが自分に合っている?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
ポテンツァは、肌の奥深くまでアプローチできる最新のニードルRF治療、一方ハイフは、超音波で肌の土台から引き締めるたるみ治療として知られています。
本記事では、ポテンツァとハイフの効果、施術目的、得意な悩み、ダウンタイム、料金などを徹底比較!それぞれの特徴を解説し、肌悩みに最適な施術選びをサポートします。
ポテンツァとは?仕組みと効果・特徴を解説

肌の悩みに多角的にアプローチする美容医療機器として注目を集めている「ポテンツァ」は、先進的なテクノロジーを活用した施術法です。ニキビ跡や毛穴の開き、小じわなど、さまざまな肌トラブルへの対応が可能であり、多くの美容クリニックでも導入されています。
ポテンツァは、従来の治療法では得られにくかった変化を実感しやすく、短期間で肌質向上を目指せる点も特筆される要素です。ここではその基本原理から期待される効果、特徴をわかりやすく解説します。
ポテンツァの基本原理:マイクロニードルRFとは?
ポテンツァは「マイクロニードルRF」という革新的な技術を用いた美容治療機器です。極細の針を皮膚に一時的に挿入し、針先から高周波(RF:ラジオ波)エネルギーを肌内部に直接伝える仕組みが用いられています。これにより、表面に強い刺激を与えることなく、真皮層に熱エネルギーが加わり、コラーゲンの生成や皮膚の再構築が促進されます。
従来のレーザー治療と異なり、皮膚へのダメージを抑えつつ、内部からの再生力を引き出せる点が際立っているのが特徴です。施術後のダウンタイムも比較的短いため、日常生活に支障をきたしにくい点も評価されています。
ポテンツァで期待できる主な効果
ポテンツァの施術では、肌質改善やエイジングケアの分野で複数の変化が見込まれます。特に、ニキビ跡の凹凸や毛穴の開き、小じわや肌のたるみに対して、内側からの引き締め作用を促進することが可能です。
さらに、メラニンの蓄積による色素沈着や赤ら顔などの肌トーンのムラにも対応できる点が特徴的です。皮膚の深部にアプローチすることで目に見える効果が持続しやすく、回数を重ねることで肌状態の向上が一層高まります。幅広い肌悩みに対応できる点で、総合的な肌力の向上が期待される施術法です。
ポテンツァの特徴
ポテンツァには、他の美容治療と比較して柔軟性と応用性に優れた点が多く見られます。針の深さや高周波の出力を細かく調整できるため、肌の状態や悩みに合わせたオーダーメイドな施術が可能です。
また、ドラッグデリバリーと呼ばれる機能を搭載しており、有効成分を皮膚の奥まで届ける手法がとられています。この技術により、美容成分の浸透効率が高まり、より効果的な肌変化が見込まれるでしょう。一人ひとりの目的に応じた対応が可能で、汎用性の高さが施術選択の幅を広げています。個別対応がしやすいため、継続的なケアにも適した美容医療です。
ハイフ(HIFU)とは?仕組みと効果・特徴を解説
ハイフ(HIFU)は、美容医療の分野で注目されている技術であり、肌のたるみや引き締めを目的とした施術に広く利用されています。ここでは、ハイフの仕組みや期待できる効果、そしてその特徴を解説します。
ハイフの基本原理:高密度焦点式超音波とは?
ハイフは「高密度焦点式超音波(High Intensity Focused Ultrasound)」の略称であり、超音波を一点に集中させて照射する技術を活用した施術です。熱エネルギーをピンポイントで深部に届けることが可能で、肌表面を傷つけずに筋膜層(SMAS層)まで熱を加える仕組みが採用されています。
熱エネルギーにより組織が一時的に収縮し、同時にコラーゲンの再構築も進みやすくなります。従来のリフトアップ施術と異なり、皮膚を切開する必要がないため、身体的な負担が軽減され、自然な仕上がりを目指せるのがメリットです。機器の設定や照射層を変えることで、さまざまな層へ段階的にアプローチできる柔軟性も備わっています。
ハイフで期待できる主な効果
ハイフは肌の引き締めやリフトアップを目的とした美容施術として、さまざまな改善が見込まれます。特にフェイスラインのたるみ、目元や口元のゆるみ、頬のボリューム低下など年齢に伴う変化に対して効果的な働きかけが期待される施術です。
さらに、超音波の熱作用によりコラーゲンの生成が促され、肌のハリや弾力が回復しやすくなります。こうした変化は施術直後から緩やかに現れ、数週間から数ヶ月にわたり持続する傾向があります。外科的な処置に抵抗がある方にも適しており、自然な印象を保ちながら若々しい印象へ導くために選ばれやすい施術です。
ハイフの特徴
ハイフには多層的な皮膚構造へ的確に熱を届ける精密性と、施術中の負担の軽さなどが特性としてあげられます。肌表面に傷を残さず照射範囲をミリ単位で調整できるため、狙った部分のみに集中的にアプローチが可能です。また、施術直後でもメイクや外出が可能なケースが多く、ライフスタイルへの影響を最小限に抑えられるため、継続しやすい点も評価されています。
さらに、照射する深さや範囲を変えることで、顔全体だけでなく首やフェイスラインなどにも施術しやすく、目的に応じた多様なケアを実現しました。繰り返し施術することで、より持続的な肌改善が見込まれます。
【徹底比較】ポテンツァ vs ハイフ7つの違い

ここでは、ポテンツァとハイフの代表的な7つの違いに注目し、比較を通じてそれぞれの適性を明らかにしました。
①作用する肌の層
作用する肌の深さに明確な違いが見られるポテンツァとハイフです。ポテンツァはマイクロニードルによって表皮から真皮までの中層にアプローチし、主に肌の再生や質感の向上を狙います。
一方、ハイフは超音波を用いて皮膚の深層である筋膜層(SMAS層)まで熱エネルギーを集中させ、リフトアップや輪郭の引き締めを目指します。層を中心に整えたい場合にはポテンツァが適しており、深層の引き上げを希望する場合はハイフが適当です。それぞれの施術の深達度によって、得られる結果に違いが生じるのが特徴です。
②主な効果と得意な悩み
ポテンツァとハイフは、それぞれ得意とする肌悩みが異なります。ポテンツァはニキビ跡や毛穴の開き、小じわ、赤みなど、肌表面の質感やトーンの乱れに対して効果が期待できます。一方、ハイフはフェイスラインのたるみや二重あごの引き締めなど、輪郭のゆるみに特化したアプローチが可能です。
それぞれの技術が肌の異なる層に働きかけるため、目的に合った選択が必要です。肌質改善を中心に考えるならポテンツァ、リフトアップを重視するならハイフを選択しましょう。
③痛み
施術中の痛みの感じ方にも違いがあり、選択する際の判断材料になります。ポテンツァでは針を刺す刺激と高周波による熱感があるため、多少の不快感を伴う場合がありますが、麻酔クリームの使用によって多くのケースでは軽減されています。
一方、ハイフは超音波による熱刺激が内部に響くような感覚があり、人によっては強く感じることもありますが、皮膚表面には傷がつかない点で安心感があるでしょう。どちらも大きな痛みではないものの体感には個人差があり、予備知識をもって臨むことが望まれます。
④ダウンタイム
ポテンツァとハイフの施術後のダウンタイムは程度にも差があります。ポテンツァでは針を使用する特性上、施術後に赤みや小さな点状の出血が見られることがありますが、数日で落ち着くケースが多いです。
一方のハイフは、表皮に直接的な刺激が少ないため、直後でも目立った変化が見られにくく、当日からメイクが可能なことが一般的です。そのため、日常生活や仕事にすぐ復帰したい方にはハイフが適しています。肌質改善を目的とした施術を受けたい場合はポテンツァも選択肢に入れてみると良いでしょう。
⑤施術頻度と効果の持続期間
効果の持続期間や施術の頻度も、両者を比較するうえで注目すべき要素です。ポテンツァは数回の施術を重ねることで肌質の変化を定着させやすく、2~4週間ごとの施術が推奨されることが多いです。
ハイフは1回の施術で得られる効果が大きく、3~6か月に1度の頻度で継続するケースが一般的です。それぞれの特性に合わせたスケジュール管理が求められ、通院の頻度を抑えたい場合にはハイフが適し、短期間で集中的にケアを進めたい場合にはポテンツァが好まれます。
⑥費用相場
施術費用に関しても差が見られ、選択時の基準の一つとなるでしょう。ポテンツァは施術内容や使用する薬剤により幅があります。ハイフは施術範囲や照射数によって異なります。施術する際は、コストと効果のバランスを考慮しながら判断することが必須です。
ポテンツァの費用相場は以下の通りです。
施術内容 | 施術範囲 | 料金 |
---|---|---|
薬剤導入 | Mc Coom 全顔 | 88,000円 |
Mc Coom 両頬 | 77,000円 | |
BENEV 全顔 | 77,000円 | |
BENEV 両頬 | 71,500円 | |
ヒアルロン酸 全顔 | 71,500円 | |
ヒアルロン酸 両頬 | 66,000円 | |
肝斑・酒さ・肌質改善 | 全顔 | 55,000円 |
両頬 | 44,000円 | |
ダイアモンドチップ(タイトニング) | 44,000円 | |
ニキビ・面皰・汗管腫 | 10個まで | 16,500円 |
20個まで | 24,200円 | |
30個まで | 29,700円 |
ハイフの費用相場は以下の通りです。
プレミアム (顔全体+あご下脂肪溶解+リフトアップ) | 135,000円 |
スペシャル (顔全体+あご下リフトアップ) | 108,000円 |
顔全体 | 95,000円 |
頬 | 65,000円 |
目周り | 38,000円 |
あご上・あご下の脂肪溶解+リフトアップ | 77,000円 |
あご上・あご下の脂肪溶解 | 66,000円 |
あご下の脂肪溶解 | 44,000円 |
※あおい皮フ科クリニックのハイフ(ウルトラセルQプラス)料金を参照
⑦リスク・副作用
どちらの施術にもリスクや副作用は存在し、それぞれ異なる注意点があります。ポテンツァでは赤みや腫れ、内出血などが起きる可能性があり、肌が敏感な状態になる場合もあるでしょう。一方、ハイフは熱による神経への刺激で、一時的なしびれや違和感が出ることも報告されています。
ただし、いずれも医師の判断のもと適切に行われれば、リスクは最小限に抑えられて回復も比較的早いとされています。事前のカウンセリングによって、施術内容と自分の肌状態の相性を見極めることが大切です。
【施術目的別】ポテンツァ or ハイフどちらを選ぶべき?
ここでは、代表的な美容目的に沿って、ポテンツァとハイフのどちらがふさわしいかを見ていきましょう。
顔全体のたるみ・フェイスラインを引き上げたい → ハイフ
顔全体のゆるみやフェイスラインのもたつきが気になる場合には、ハイフが適しています。超音波エネルギーが筋膜層に働きかけ、たるんだ部分を引き締める作用が得られるため、輪郭のリフトアップに向いています。
肌の奥深くに熱を加える設計により、即時的な引き締め感と、時間の経過とともに自然なリフトアップ効果が現れやすくなるのが特徴です。物理的に引き上げる構造に基づいているため、顔全体の印象をすっきり見せたいときにはハイフが選ばれています。
ニキビ跡(クレーター)・毛穴の開きを改善したい → ポテンツァ
肌表面に残ったニキビ跡やクレーターの改善を目指す場合、ポテンツァが効果的です。マイクロニードルと高周波(RF)の組み合わせにより、真皮層に刺激を与え、コラーゲン生成を促進する構造が特徴的です。
ダメージを受けた皮膚が新たに再構築されやすくなるため、凹凸の目立ちや毛穴の開きなどの悩みの軽減が見込めます。肌質の底上げを目的とする施術として、多くの利用者から支持を集めています。表面からでは届きにくい悩みに対応できる点が評価されるポイントです。
小じわや肌のハリ感をアップさせたい → ポテンツァ
年齢とともに目立ちやすくなる小じわや、肌のハリ感の低下を感じる場合には、ポテンツァが適しています。マイクロニードルによる刺激と熱エネルギーの作用によって、皮膚の再生機能が高まり、内側からふっくらとした質感が得られると好評を博しています。
コラーゲンの生成が促されることで、表情ジワなどの軽減にもつながりやすくなるのが特徴です。顔全体の印象を若々しく保ちたい方にとって、肌の内側から整える構造をもつポテンツァは心強い施術となります。
赤ら顔や肝斑を治療したい → ポテンツァ
肌の赤みや肝斑に悩まされている場合には、ポテンツァが適しています。専用のチップや薬剤を併用することで、炎症性の赤みやメラニンの沈着にも柔軟に対応可能です。
従来の施術では難しかった肝斑に対しても、低出力での均一な照射により肌への刺激を最小限に抑えながらアプローチできます。さらに、肌状態を安定させながら段階的に改善を目指せます。デリケートな肌悩みにも対応できる点が、ポテンツァの魅力の一つです。
ダウンタイムは避けたい → ハイフ
施術後の赤みや腫れをできるだけ避けたい場合、ハイフが適しています。皮膚の表面には触れずにエネルギーを深部に届ける構造をもっているため、施術直後でも肌の見た目に大きな変化が現れにくく、日常生活への支障も最小限に留めてくれるでしょう。
メイクや洗顔も当日から可能な場合が多く、予定が詰まった日常の中でも導入しやすい位置づけとされる美容施術です。肌に負担をかけず、効果を実感したいと考える方には適した施術です。
幅広い肌悩みに総合的にアプローチしたい → ポテンツァ
肌質の改善、たるみ、小じわ、赤み、毛穴など、複数の悩みを同時にケアしたい場合には、ポテンツァが適しています。マイクロニードルRFによるカスタマイズ性の高い照射方法により、目的に応じたチップや薬剤を選び分けながら肌状態に合わせた多角的な施術が可能です。
一つの施術で複数の悩みに同時対応できる点に加え、継続的な肌質向上も見込めるため、全体的な美肌を目指す際に心強い施術です。総合的なアプローチを希望する方に推奨されています。
ポテンツァとハイフの併用は可能?

ポテンツァとハイフはそれぞれ異なる技術を用いた施術のため、併用可能とされています。ハイフは皮膚の深層である筋膜層に熱エネルギーを集中させるのに対し、ポテンツァは表皮から真皮層へマイクロニードルで刺激を与えながら、肌の再構築を促すのが特徴です。
このように作用する層が異なるため、同一部位でも異なる角度からのケアが実現し、相乗効果が期待できます。例えば、ハイフでたるみを引き上げた後にポテンツァで肌の質感を整える施術を取り入れることで、フェイスラインの引き締めとともに、毛穴の目立ちや赤みの軽減も図ることが可能です。
適切な間隔や順序を守ることで、両者の特性を活かしたトータルな美容効果を目指せます。併用を考える場合は、医師による肌診断と施術計画のもと、安全に導入することが求められます。
まとめ・ポテンツァ or ハイフ自分に合った施術を見極めよう
ここまで、ポテンツァとハイフの違を比較しながら解説しました。ポテンツァはニキビやニキビ跡、毛穴、赤み、小じわなど、肌の悩みを複合的に改善したい方におすすめです。一方ハイフは、たるみ、リフトアップ、小顔効果を重視したい方に適しています。
どちらの施術を選ぶかは肌悩みや目的によって異なります。そして、ポテンツァはさまざまな肌悩みに対応する美容医療機器であることがお分かりいただけたでしょう。本記事を参考にそれぞれの特徴を理解し、ご自身の肌に合った施術を見つけて、美肌を手に入れましょう。
監修医師
あおい皮フ科クリニック 院長
つつみ みどり